EVトラック

グリーンコープは、2027年のカーボンニュートラル実現に向けて、配送トラック890台を全てEVに切り替える計画を進めています。充電には「グリーンコープでんき」を使用。さらに、ドライバーに優しい設計のトラックを導入し、EMSを利用した充電管理システムで効率的な運行を目指しています。

2027年までに全てのトラックをEVに

CO2排出量(2021年度調査)

グリーンコープの事業から排出されるCO₂の排出由来を調査したところ、グリーンコープの事業のScope1・2で年間1万2,602トンのCO₂が排出されていました。そのうち、配送トラックから排出されるCO₂の量は約4,900トン。つまり全体のCO₂排出量の約40%が配送トラックから排出されています。

*Scope1とは、燃料の燃焼や、製品の製造などを通じて企業・組織が「直接排出」する温室効果ガスを、Scope2とは、他社から供給された電気・熱・蒸気を使うことで、間接的に排出される温室効果ガスを指します。

配送トラックから排出されるCO2 の量は約4,900トン

ガソリン車からEVトラックへ

グリーンコープ組合員のお宅に商品をお届けする配送トラックは890台です。このすべてのトラックの1日の延べ走行距離は40,000kmで、約地球1周分に相当する距離になります。これまでグリーンコープが配送に利用しているガソリン車のトラックは、燃費が約5km/ℓと非常に悪く、多くのCO₂を排出しています。配送トラックから排出されるCO₂を削減できなければ、2027カーボンニュートラルは実現しないと考え、2027年までに全配送トラック890台をEVトラックに切り替えてCO₂排出量を減らすことを目指しています。 滋賀県のしがまる生協(東近江市)、福岡県の小倉北支部(北九州市)・福岡西支部(福岡市)・久留米支部(久留米市)の3事業所ではトラック以外の車も含めて「完全EV化」を達成し、2024年度末までに、宮崎県の都城支部(都城市)、熊本県のくまもと西部センター(熊本市)が同様に「完全EV化」となります。 これまで2022年に48台、2023年に73台をEVトラックに切り替えました。今年度(2024年度)は132台をEVトラックに切り替える予定です。2025年~2027年の3年間は1年に200台前後をEVトラックに切り替えていく計画です。
※2024年10月時点の計画です
屋上からEVトラック撮影
トラック以外のEV車両

EVトラックの充電はグリーンコープでんきで

杖立温泉バイナリー発電所
EVトラックの充電の電源には「グリーンコープでんき」を使用しています。「グリーンコープでんき」の電気は原発フリーで、太陽光、小水力、地熱、バイオマスなどを利用して化石燃料に頼らない発電方法でつくられた電気です。さらに非化石証書を使う「CO₂ゼロエミッションプラン」を利用することで、地球温暖化対策推進法(以下、温対法)上も「CO₂排出ゼロ」としました。EVトラックを動かす電気まで含めてカーボンニュートラルを追究しています。
※グリーンコープでんきが供給する電気は、発電時にCO₂を排出しませんが、温対法上は、火力発電などを含めた全国平均のCO₂を排出する電気と見なされます。グリーンコープの「CO₂ゼロエミッションプラン」は、非化石証書を購入することで温対法上のCO₂排出量をゼロにする法人向けの利用プランです。

使いやすさも追求した次世代トラック

環境にやさしいEVトラックはドライバーにもやさしい

ドライバーの身体への負担を軽減するやさしい構造になっているトラックを積極的に導入しています。このEVトラックの特徴は、運転席から荷室にそのまま移動できるウォークスルー構造になっていて車外に一度降りずに商品を手に取ることが出来ます。床面地上高は、これまでのトラックの約半分の40cmと超低床設計となっていて腰への負担も減り、荷物を持ったままでも乗り降りが可能になり作業効率が大幅にアップしました。また歩道側から乗降りできる左サイドにスライド扉がついていて、安全に昇降ができるようにもなっています。荷室の高さも1.8mと余裕があり高積みもできます。加えて運転席だけでなく荷台まで冷房が効くので、運転中はもちろん、荷造りの時も涼しく、以前に比べ体力的な負担も減り、ドライバーにやさしいトラックという声を多くのドライバーの声が届いています。

ウォークスルータイプのEVトラック
ウォークスルータイプのEVトラック
ワーカーの身体への負担が少ないウォークスルータイプ
ワーカーの身体への負担が少ないウォークスルータイプ

配達員自ら積み付け作業の確認

このウォークスルータイプのEVトラックは、2022年2月にワーカーズのドライバーの代表が使い勝手を確かめるために東京のメーカー本社を訪問して商品の積み付けとトラックの使いやすさを確認したトラックを主に導入しています。

2022年2月トラックメーカーを訪問し積み付けの確認を実施
2022年2月トラックメーカーを訪問し積み付けの確認を実施
出典:日野自動車
出典:日野自動車

EMS(エネルギーマネージメントシステム)を導入

EMS(エネルギーマネージメントシステム)を用いて計画充電を実施して、効率の良いエネルギーの最小化と充電切れの不安を払拭する、商用EV稼働を一括管理可能なシステム導入して、走行計画に基づく最適な充電計画や、各車両の電池残量や状況を把握するなど、商用EVの稼働に必要な機能を用いてEVトラックをより安心して日々の運行を可能にしています。

屋上からEVトラック撮影